学会案内

学会設立趣意書

　経済の低成長を背景に、医療費削減政策が実施されてきましたが、患者には医療に対する不信と不安が広まり、医療従事者は過重な労働に疲弊しています。

　経済学とは人間が環境と調和しながら幸福に生きるために地球上の限られた資源の配分を考える学問です。看護職は人々が安心して出産し、健康を育み、年齢をかさね、安らかな死を迎えられるように支援をする専門職です。この看護職のパワーをどのように配分し、どのような役割を果たすことができれば、人々のクオリティ・オブ・ライフを向上できるのかということについて、臨床看護師のみならず、看護学、医学・政治学・経済学など学際的に研究し、臨床に役立てることによって、人々が信頼できる看護サービスのあり方、そして安心して暮らせる医療システムを構築していく必要があります。

　この理想と目的の実現に寄与するため、臨床看護師や患者および学際的な研究者に広くご参加いただき、医療現場の問題を共有し、経済的視点も含めエビデンスに基づく看護サービスの提供の在り方を国内外に提言する研究と交流の拠点として、看護経済･政策研究学会を設立いたします。この学会の設立趣旨に賛同くださり、多くの方々が本学会に参加くださることを心から願っております。

2010年7月17日

発起人